塾長 尾上こんにちは!ぬるま湯デザイン塾の尾上です。



こんにちは!Webデザイナーのメモりすです。
「Webデザイナー やめとけ」という投稿を見て、手が止まってしまった…
今から始めて、無駄になったらどうしよう…
「やめとけ」という言葉は、検索すればいくらでも出てきます。書いた方に悪意があるわけでもなく、うまくいかなかった経験から出た言葉も多いはずです。
ただ、ひとつずつ読んでいくと、仕事そのものへの評価と、その方の始め方への感想が混ざっています。「やめとけ」と言われる理由の多くは、仕事の中身よりも始め方と続け方の話でした。
この記事では、言われている理由を分解し、公的な統計で離職率を確かめ、入口ごとのつまずき方を整理します。最後に、続けている方に共通することをご紹介します。
- 「やめとけ」の4つの理由のうち、仕事そのものの性質はどれか
- 厚生労働省の調査で見る情報通信業の離職率
- 独学・職業訓練・スクールで、それぞれ何につまずくのか
- 続けている方が持っているやめない工夫
「Webデザイナーはやめとけ」と言われるのは、何を指しているのか



「やめとけ」って書いてる人は、嘘をついてるのかな…?



嘘じゃないよ。ただ、その人の始め方の話をしていることが多いんだ。
「やめとけ」の根拠としてよく挙がるものは、大きく4つに分かれます。
1、単価が安い、稼げないと言われる
最初に目にする案件が、コンペ形式や報酬の書かれていない募集ばかりだと、この印象になります。ここで語られているのは、Webデザインという仕事の値段よりも案件の取り方でした。
同じスキルでも、どこで誰から受けるかで条件は変わります。金額の具体は以下の記事で扱っています。


2、覚えることが多く、終わりが見えないと言われる
これは事実です。
- デザインの基礎
- 制作ツールの操作
- Webの仕組み
- 依頼主の商売の理解
に加えて、PhotoshopやWordPressなどのツールの仕様も、毎年のように変わります。学び続ける必要がある点は、Webデザインという仕事そのものの性質です。
ただ、全部を同時に覚える前提で始めると、学習が途中で止まりやすいので、大切なのは以降で挙げる「順番」です。
3、AIに仕事を奪われると言われる
生成AIで画面のたたき台が作れるようになって、この声は一気に増えました。しかし、ぬるま湯デザイン塾での考え方としては「AIは補助であり、何を作るかを決めるのは人」です。
依頼主の話を聞いて、誰に何を伝えるページなのかを決める部分は、今のところ丸投げできません。AIで変わる部分と残る部分は、以下の関連記事で整理しています。


4、未経験・40代からでは遅いと言われる
「webデザイナー 未経験 やめとけ」という組み合わせで検索される方が多い部分ですね。未経験の方がつまずく場面は、年齢そのものよりも、何をどの順番でやるかが決まっていないときに集中します。
- 教材を次々に買って、どれも途中で止まる。
- 応募の基準が分からないまま、条件の合わない仕事を受け続ける。
この2つは年齢に関係なく起こります。
ここまでのまとめ | 4つを仕分けると、仕事の性質は1つだけ
| 言われている理由 | 仕事そのものの性質か | 始め方・続け方の問題か |
|---|---|---|
| 単価が安い・稼げない | × | ○(案件の取り方) |
| 覚えることが多い | ○ | - |
| AIに仕事を奪われる | × | ○(AIとの役割分担) |
| 未経験・40代では遅い | × | ○(学ぶ順番の設計) |
仕分けてみると、仕事そのものの性質と言えるのは「覚えることが多い」の1つだけでした。残りの3つは、案件の取り方・AIとの役割分担・学ぶ順番という、いずれも取り組み方の話に置き換わります。
数字で見る「やめとけ」:離職率は本当に高いのか



続かなかった理由は「才能」がないからとは限らないよ。
Webデザイナーの離職率は?
「Webデザイナー」という職種単位の離職率を出した公的な統計はありません。国の調査は産業や就業形態ごとの集計なので、Webデザイナーが多く所属する「情報通信業」の数字で代わりに見ます。
ここで紹介する数値は情報通信業の集計です。Webデザイナーだけを取り出した数値ではありません。
職種単位の公的統計が存在しないため、近い産業区分で代替しています。
厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」(2024年)の表4-2によると、情報通信業の離職率は10.2%、入職率は11.2%で、入職が離職を1.0ポイント上回っていました。産業計は離職率14.2%、入職率14.8%です。
| 比べるポイント | 情報通信業 | 産業計 |
|---|---|---|
| 離職率(計) | 10.2% | 14.2% |
| 入職率(計) | 11.2% | 14.8% |
| 離職率(一般労働者) | 9.8% | 11.5% |
| 離職率(パートタイム労働者) | 20.1% | 21.4% |
※厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」表4-2(令和6年=2024年)より作成。
同じ調査の他の産業も見ておくと、宿泊業・飲食サービス業の離職率は25.1%、卸売業・小売業は15.1%でした。ここから言えるのは、情報通信業の離職率が産業計より低い(10.2%対14.2%)という一点だけです。
「だからWebデザイナーは辞めにくい」とまでは読めません。この調査は事業所に雇われている方が対象なので、フリーランスで活動している方の出入りは含まれていないからです。
Webデザイナーのデメリットは?
数字で見えない部分もあわせて挙げておきます。
- 学び続ける必要がある(ツールもWebの仕組みも更新される)
- 作ったものに修正が必要になることがある(自分の好みだけでは決められない)
- 収入が案件の数と条件に左右される
- 在宅だと生活と仕事の境目があいまいになる
どれも、始める前に知っていれば手が打てます。修正は前提として工程に入れておく。学習は曜日と時間を先に決めて確保する。
統計に出てこない「静かな離脱」
「やめとけ」の実像に近いのは、離職率に出てこない層だと考えています。学習の途中で手が止まった方たちですね。
これまでお話を伺ってきた中で、途中で止まった理由の多くは「才能」とはあまり関係はありません。それよりも目的が決まらないまま教材と作業量だけが増えていくと、手応えを持てなくなる方が多いです。
デザインの「良し悪し」には、才能(センス)とは関係なく、言葉で説明できるものです。
「誰に何を伝えたいのか」
その目的から逆算すれば、文字の大きさも配色も判断の基準が立ちます。基準を持てた方は、自分の作ったものを自分で直せるようになります。
入口で差がつく:未経験・職業訓練・スクールのつまずき方



独学・職業訓練・スクール、どれを選べば失敗しないの?
独学で始める場合
費用がかからず、今日から始められる入口で、合う方には合います。ただ、教材の順番も、作ったものを誰に見てもらうかも、自分で決めることになりますよね。
独学が向いている方の条件と、どこまで一人でできるのかは、別の記事で詳しく整理しています。


職業訓練で学ぶ場合
「職業訓練 webデザイナー やめとけ」と言われる背景には、制度の前提があります。訓練は期間とカリキュラムが決まっていて、求職活動と並行して進みます。学びたい範囲と訓練の内容がずれていても、途中で組み替えられません。
申し込む前に確認しておきたいのは、次の4点です。
- カリキュラムにWebデザインがどれだけ含まれるか(事務系の内容が中心の回もあります)
- 実際に使うツールは何か
- 修了までの期間と、通所の頻度
- 制作物が手元に残るか(そのままポートフォリオに使えるか)


スクールに通う場合
「webデザイナー スクール やめとけ」という声の中身は、多くが目的とカリキュラムのずれでした。副業で月に数万円を目指す方と、転職して制作会社で働きたい方では、必要になる内容が変わります。
申し込む前に決めておきたいのは、自分のゴールのほうです。比較の観点は以下の記事にまとめました。


Webデザイン 独学 何ヶ月?
独学だと何ヶ月で仕事になりますか?
よくいただく質問です。平均月数を示した公的な調査は見つかりませんでした。
期間は、何を作れる状態をゴールに置くかで変わります。たとえば、こんな段階があります。
- バナーを1枚、指定どおりに作れる
- 1ページのLPをデザインして、画像を書き出せる
- 自分で営業して、有料の仕事を1件納品する
下に行くほど、必要な時間は延びます。先にゴールを1つ決めて、そこから週に使える時間を積んでいくのがベストです。


「◯ヶ月でプロになれる」という期間の断定を見たら、誰の何を根拠にした数字かを確かめてから受け取ってください。
それでも続けている人に共通する4つのこと



続けている人は、量を増やすより先に、やめない工夫を持っているよ。
1、「全部できるようになる」を目指していない
続いている方は、扱う範囲を先に絞っています。バナーだけ、LPだけ、といった具合ですね。先に一点集中を決めた方のほうが、結果として早く仕事になります。
範囲を絞ると、覚える量が減ります。「覚えることが多い」という仕事の性質に、いちばん効く手ですね。
2、デザインを目的達成の手段として見ている
デザインは見た目を整える作業ではなく、依頼主の目的を達成するための手段です。
作品として褒められたかどうかより、
- 申し込み(購入 / 予約)が増えたか
- 問い合わせが来たか
この見方に切り替えると、修正依頼の受け止め方も変わります。


3、学習量より、やめない工夫を持っている
長く続けている方の多くが用意しているのは、次の3つでした。
- 作業する曜日と時間を先に決める(1日30分でも固定する)
- 完成を待たず、途中の状態で人に見せる
- 止まったときに戻る場所を決めておく(前に作ったもの、質問できる相手)
家庭の事情や体調で手が止まる時期は、どなたにもあります。戻る場所を先に決めておいた方は、空白期間が空いても戻ってこられました。


4、ひとりで抱えない
判断の基準を言葉にして返してくれる相手がいるかどうかで、手が止まっている時間の長さが変わります。独学でも、作ったものを見てもらえる場所は用意しておきたいところ。
何から手をつけるかの順番は、副業として始める場合の流れをまとめた記事が参考になります。
ぬるま湯デザインの塾生の声



うれしい声がたくさん届いているね!
まとめ
「やめとけ」と言われる理由を並べてみると、仕事そのものの性質と言えるのは「覚えることが多い」の1つでした。残りは始め方と続け方の話です。
向き不向きを決める前に、扱う範囲をひとつ決めて、週に触る時間を固定してみてください。
続けられるかどうかは、そこまでやってから判断しても遅くありません。
いきなり大きな決断をしなくて大丈夫です。バナー1枚から、小さく試してみてください。
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参考にした情報源
- 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」(令和6年=2024年)表4-2 産業、就業形態別入職率・離職率・入職超過率 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/25-2/dl/kekka_gaiyo-02.pdf



次のブログでもまたお会いしましょう!



バイバイ!またね!

















