塾長 尾上こんにちは!ぬるま湯デザイン塾の尾上です。



こんにちは!Webデザイナーのメモりすです。
Webデザイナーに興味はあるけれど、デザインのセンスないので不安に思っている…
在宅で自分のペースで働けるのか、求人の説明を読んでも分からない…
「Webデザイナー」という言葉は聞いたことがあっても、1日のうち何をしている人なのかは見えにくいですよね。求人の説明に並ぶのは「サイトのデザイン制作」という一行だけで、作業の中身までは書かれていません。
私は2020年からデザイン塾を運営していて、前職からWebデザイナーに転向した方を何十、何百人も見てきました。実は「Webデザイナー」は1つの職業ではないんです。
- 制作会社
- インハウス(事業会社のデザイン部門)
- 在宅フリーランス
- 在宅での副業
などで、1日の業務は大きく異なります。
Webデザイナーの仕事は、見た目を作ることではなく目的が達成される形に落とすことです。
- 絵の上手さ
- オシャレなデザインを制作するセンス
を問われる場面は、思っているより少ないものです。この記事では、仕事内容を「働き方ごと」に分けて説明します。
- Webデザイナーの定義と、似た職種との境目
- 依頼から公開までの5つの工程
- 働き方3つの違いと、向いている人の考え方
Webデザイナーとは?「見た目を作る人」ではありません



Webデザイナーって、結局何をする仕事なんだっけ…?



何を作るかを決めるところからが仕事なんだ!
Webデザイナーとは
Webサイトやバナーなどの制作物について、目的とターゲットを整理し、その目的が達成される形に落とし込む職業です。


Webサイトの目的を決めて、それが達成される形に落とす仕事
同じWebサイトでも、作る理由は案件ごとに違います。
会社の公式HP(ホームページ):信頼してもらうため
LP(ランディングページ):商品やサービスのお申し込みをしてもらうため
役割が変われば、載せる情報も見せる順番も変わりますね。ですから、最初に手を付けるのは配色やフォント選びではありません。
誰に何をしてほしいのか、それを決める作業が先に来ます。
依頼してくる方は、Webに不慣れなこともあります。「とにかくかっこいいサイトが欲しい」という相談を、目的・予算・要件の形に翻訳する責任がWebデザイナーの側にあります。
デザインは魔法ではありません。需要のないものを売る力はなく、すでに需要があるものを加速させる手段です。綺麗に作ることが目的になった時点で、制作費は投資として回収できなくなります。
Webデザイナーと似た職種の違い
紛らわしい職種が4つあります。求人を見るときは、名前より「担当する範囲」で見分けたほうが確かです。
| 職種 | 主に担当すること | だれと話すか | 主な成果物 |
|---|---|---|---|
| Webデザイナー | 目的の整理と画面の設計・制作 | クライアントと制作メンバー | デザインデータ・バナー |
| Webディレクター | 要件の取りまとめと進行管理 | クライアントと制作全体 | 要件や仕様をまとめた資料・スケジュール |
| コーダー | 設計された画面をブラウザで動く形にする | デザイナー・ディレクター | HTMLやCSSなどのコード |
| グラフィックデザイナー | 印刷物を中心としたデザイン | クライアントと印刷会社 | 誌面やパッケージのデータ |
ただし、この4つ職業の境目は職場の規模で異なることがあります。小さな制作会社や個人で受ける場合は、設計からコーディングまで一人で担当することもめずらしくありません。
使うソフトも職場によって違います。入る前に特定のツールを完璧に覚え込んでおく必要はない、と考えてもらってかまいません。
Webデザイナーの仕事内容|依頼から公開までの5つの工程
ここでは1件の案件が進む順番で考えてみましょう。


①ヒアリング(目的・ターゲット・予算を聞く)
最初は聞く工程です。ここで方向性がズレると、後の工程がすべてズレることになります。
- 何のために作るのか(売上・採用・信頼のどれか)
- 誰に見てもらいたいのか
- いつまでに、どのくらいの予算で
②構成と設計(どの順に何を見せるかを決める)
聞いた内容を、画面の順番に組み替えます。
- どの情報を最初に出すか
- どういった順番で情報を出すか
- どこにボタンを置くか
この工程での判断が、成果の大半を決めます。紙に手書きで並べるだけでも十分成立する工程です。必ずしもパソコンで進める必要はありません。
③デザイン制作(手を動かすのはここ)
- 文字:優先順位に沿って強弱をつける
- 写真:文字との親和性がある最適な画像を選定し必要であれば加工する
- 余白:情報収集がしやすい余白を取る
- 配色:サイトのコンセプトや世界観を活かす配色をする
いわゆる「デザインしている」感があるのは、この③だけ。ここで重要なのが、デザインには根拠が必須ということ。選定の理由を言葉にできるかが分かれ目になります。例えば、
「なんとなく赤にしました」
「参考のサイトがこうなっているので…」
「こちらの方がかっこいいので…」
ではデザインの価値がクライアントには伝わらず、また修正依頼にも対応できません。
④確認・修正のやりとり
クライアントに確認、意見をもらって必要であれば修正します。
ここでの修正は①から③をもとに行うべきです。クライアントの好みが混ざると、予め決定していた全体の方向性を変えてしまうことにも繋がります。
①で聞いたサイトの目的に照らして、修正する箇所、どのように修正するかを決定しましょう。
⑤公開後の改善(数字を見て直す)
公開してからも仕事は続きます。どのページがどこまで読まれたか、どのボタンが押されたかを見る仕組みを入れて、少しずつ直していく流れです。
Webは印刷物と違って、公開後でも直せます。だから、目指すのは「完成」より「育てる」こと。
一度にたくさん直すと、何が効いたのか分からなくなります。月に1か所ずつ改善して報告する形にすると、継続のお仕事にもつながります。
働き方で仕事内容は変わる|制作会社・インハウス・在宅フリーランス



同じ「Webデザイナー」でも、どこで働くかで1日の中身は別物になるよ!
求人サイトや解説記事を読んで混乱するのは、働く場所の違いが混ざったまま「仕事内容」として語られているからです。3つに分けると、自分が想像していたものがどれなのか見えてきます。


制作会社で働く場合
複数のクライアントの案件を同時に抱えます。
- バナーだけ
- 下層ページだけ
など、分担が細かく分かれていることもあります。
場数をこなすので、短い期間で経験が積み上がるのが強み。その代わり、工程の一部しか見えないまま年数が過ぎることもあります。
インハウス(事業会社のデザイン部門)で働く場合
自社の商品やサービスのために作る立場です。相手は社内の人なので、売上や問い合わせ数といった結果を自分の目で追えます。
会社員のうちは教えてもらえる環境があって収入も安定する一方、会社の業務から外れた仕事は引き受けられない、という側面もあります。
インハウスを経てフリーランスへ移る順番は、未経験から独立を目指す方にとって現実的な経路のひとつです。会社の中で工程を一通り見ておくと、独立後に「何を聞けばいいか」で迷いません。
在宅フリーランスの場合
受ける量とペースを自分で決められます。
- 子どもの予定に合わせて月の本数を落とす
- 自分の体調が悪い週は休む
と調整がしやすいのが特徴です。
頑張った分が売上に反映される反面、営業も制作も請求も自分の担当になります。デザイン以外の時間が意外と長い、というのが実際のところです。
3つの違いを一覧で
| 比べるポイント | 制作会社 | インハウス | 在宅フリーランス |
|---|---|---|---|
| 担当する範囲 | 案件の一部(分担が細かい) | 自社の制作物を幅広く | 受注から納品まで全部 |
| だれと話すか | 社内のディレクター・クライアント | 社内の営業・企画の担当者 | クライアントと直接 |
| 時間の決め方 | 会社の就業時間 | 会社の就業時間 | 自分で決める |
| 収入の決まり方 | 給与(固定) | 給与(固定) | 受けた案件の積み上げ |
| 学びやすさ | 先輩の添削が入る | 社内に知見がたまる | 自分で調べる・外で学ぶ |
「Webデザイナーに向いていないかも」と感じるとき、原因が職業そのものにあるとは限りません。働き方が合っていないだけ、という場合もあります。制作会社の分担がしんどい方でも、在宅で範囲を絞れば続くことがあるわけです。
Webデザイナーに向いている人・向いている性格



センスより、理由を説明できるかどうかなんだね!
向いているのは「人の話を聞いて、理由を言葉にできる人」
適性はセンスの有無ではありません。良し悪しの判断基準を言葉にできるかという一点です。
「この余白は広すぎる」と感じたとして、なぜ広すぎるのかを説明できれば、同じ判断を次の案件でも再現できます。感覚のままだと再現できません。
センスと呼ばれているものは、真似してきた数で決まります。目が止まった広告やサイトを集めて、どこから順に目が動いたかを言葉にする。その回数が判断力になっていきます。
向いている性格は「ひとつに集中できる」か「几帳面」か
塾生を見ていて、続く方に多く見られる性格が4つあります。
- 気になったことを調べ直せる
- 1ピクセルのずれが気になる几帳面さがある
- 人の話を最後まで聞ける
- 作ったものを直されても受け止められる
とはいえ、4つとも当てはまる方はほとんどいません。向き不向きより、どう続けるかで決まる部分のほうが大きいと感じています。
未経験からWebデザイナーになるには|順序と、先に調べなくていいこと



順番が分かれば、今日からでも動けそう!
なり方の情報は量が多くて、どこから手を付けるかで迷います。先にやるべきことと、あとで調べればいいことを分けておきます。


最初にやるのは「1枚を完成させる」こと
ホームページやLPは完成までに時間がかかります。最初の一歩には重すぎるので、バナー1枚のような小さい制作物から始めてください。
- お手本を1枚選んで、同じものを写経する
- 条件(商品・ターゲット・サイズ)を自分で決めて1枚作る
- 作ったものを見せられる形にまとめる
- 知人・友人に「デザインを始めた」と伝える
3番目の「見せられる形」が、いわゆるポートフォリオです。何が作れるかより、どんな悩みをどう解決できるかが伝わる構成にします。作り方は以下の記事にまとめました。


「やめとけ」と言われる理由は、先に中身を分ける
検索すると「Webデザイナーはやめとけ」という言葉が目に入ります。ただ、この一言には性質の違う話が混ざっています。
仕事そのものの性質から来る大変さなのか、始め方や続け方から来る大変さなのか。前者は覚悟の問題ですが、後者は進め方を変えれば減ります。混ぜたまま受け取ると、必要のない不安まで抱え込むことになりますね。離職率の数字と、続けられている方の共通点は次の記事で検証しました。


年収は「売上・所得・手取り」のどれを指すかから確かめる
もうひとつ気になるのが収入です。ここは金額を先に見ないほうがいい領域で、理由は3つの言葉が混同されたまま語られているからです。
売上は入ってきた金額、所得は経費を引いた金額、手取りは税金や保険料を引いたあとの金額。働き方が会社員かフリーランスかでも中身が変わりますし、平均値で見ると実態から離れます。自分の場合はどうなるかは、どの数字の話かを決めてから調べてください。


まとめ
Webデザイナーは、サイトの見た目を整える人ではありません。目的を聞き出して、それが達成される形に落とす職業です。
仕事内容は5つの工程でできていて、手を動かすのはそのうち1つ。
制作会社・インハウス・在宅フリーランスで、担当範囲も時間の決め方も変わる。
向き不向きより、良し悪しの基準を言葉にできるようになるかどうか。
絵が描けないから無理、という思い込みは、仕事の中身を知るとほどけていきます。まずはお手本のバナーを1枚選んで、同じものを作ってみてください。そこで自分が何を考えたかを言葉にできれば、入口はもう通っています。
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次のブログでもまたお会いしましょう!



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