Webデザイナーに資格は必要?未経験が先にやるべきことと使える資格

Webデザイナーに資格は必要?未経験が先にやるべきことと使える資格
塾長 尾上

こんにちは!ぬるま湯デザイン塾の尾上です。

メモりす

こんにちは!Webデザイナーのメモりすです。

Webデザイナーになるには、何か資格が必要なんだろうか…
まず資格?実績?順番が分からない…

「Webデザイナーに資格は必要か」を調べている方は、もう動き出しています。何もしないまま迷っている段階からは、一歩進んでいますよね。

ただ、順番を間違えると、時間もお金も使ったのに何も残らないということになりかねません。資格は、勉強の順番を決めるための目安です。取ること自体が目的になると、試験には受かったのに何も作れないという状態になってしまいます。

この記事では、

  1. 資格が必要かどうか
  2. 取るなら何を選ぶか
  3. 資格より先にやることの3つ

を整理します。費用と日程は、主催団体の公式サイトで確認できた値だけを載せました。

  • Webデザイナーに業務独占資格があるのかどうか
  • 採用と発注で実際に見られている3つの判断材料
  • 資格が効きやすい人と、後回しでいい人の違い
  • Web領域で使える資格6つの費用と受け方
目次

Webデザイナーに必須の資格はありません

塾長 尾上

資格の有無じゃなくて「この人に任せて大丈夫か」で見られるよ。

Webデザイナーは、資格がなくても名乗れる仕事です。医師や税理士のように「その資格がないと仕事をしてはいけない」と法律で決められた業務独占資格が、この職種にはありません。未経験者を募集している求人票を見ても、資格が必須条件として書かれているものはあまり見かけません。

だから、資格を1つも持っていない状態でも、今日から「Webデザイナーです」と言って仕事を受けられます。私が見てきた中で、資格を取ってから案件を取る方はほとんどいません。

では「資格は無意味」で片づけていいのか。そこは分けて考えたいところです。必須ではないものと、使い道がないものは別の話だからです。

資格には資格の役割があります。それを見極めるために、採用や発注の場で何が判断材料になっているかを先に押さえます。

資格より先に見られるもの|採用と発注で判断材料になる3つ

制作会社の採用面接でも、個人事業主への発注でも、相手が見ているものはだいたい共通しています。

1. ポートフォリオ(=制作実績)

いちばん強い材料がこれです。履歴書の資格欄より、作った実際に作ったものを見るほうが早い。何ができる人なのかを、説明なしで伝えられます。

逆に、ポートフォリオが無い状態だと、資格だけでは「勉強した人」までしか伝わりません。作った画面が1点でもあれば、そこから会話が始まります。詳しくは以下の記事にまとめています。

2. 目的を聞き取って形にできるか

塾でいつもお伝えしていることですが、デザインは見た目ではなく目的達成の手段です。かわいい、おしゃれ、という感想だけで終わる制作物は、仕事としては成立しません。

  • 誰に何を伝えるか
  • その人にどう動いてほしいのか

ここを依頼主から目的や要望を聞き出してデザインに落とし込む力は、筆記試験では測れない部分です。

3. 納期とやり取りの安心感

  • 連絡がこまめだ
  • 期日を守れる
  • 修正依頼の意図を確認してから直せる

派手さのない話ですが、次の依頼につながるかどうかに大きく関わります。

資格が証明してくれるのは、この3つのどれでもありません。
証明できるのは「試験範囲を勉強した」というところまでです。

資格は試験範囲の学習を示し、採用・発注では作品、目的を形にする力、納期とやり取りが判断材料になる比較図

資格を取ったほうがいい人/取らなくていい人の分かれ目

メモりす

資格を取れば、就職しやすくなるんじゃないの…?

塾長 尾上

順番が逆だね。作れるようになった人が、あとから肩書きを足すんだ。

同じ資格でも、効く方と効かない方がいます。分かれ目は、今どこで止まっているかです。

比べるポイント資格が効きやすい人資格を後回しでいい人
今の状況勉強の順番が決められず手が止まっている作りたいものがあり、もう手を動かせている
目的勉強する範囲と締切がほしい案件や就職を最短で取りたい
進め方試験範囲を勉強の順番として借りるポートフォリオを先にそろえる
家族や周囲への説明「勉強している」と形で示したい作ったものを見せれば伝わる

手が止まっている方には、試験範囲が効きます。独学でいちばんつらいのは、何をどこまで覚えればいいのか自分で決めなければいけない場面です。他人が作った出題範囲と試験日を借りてしまえば、そこを考えずに進められます。

反対に、もう手が動いている方が試験勉強へ時間を移すと、作る時間が削られます。この場合は、先に作品を増やしたほうが採用や発注につながる速度は上がりますね。

独学でどこまで一人で進めるかの判断基準は、こちらで整理しています。

Web領域で使える資格6つ|未経験が受けられるものから

メモりす

全部そろえようとしたら、お財布が空っぽになりそう…

塾長 尾上

全部いらないよ。順番を借りられるものを、まず1つだけ選ぼう!

ここで挙げるのは、Web制作に直結する資格だけです。印刷物やグラフィック寄りの資格は、ぬるま湯デザイン塾の指導範囲から外れるので扱いません。

資格名主催費用(税込)受け方
ウェブデザイン技能検定 3級インターネットスキル認定普及協会(国家検定)学科6,000円・実技9,000円年4回の会場試験
Webクリエイター能力認定試験サーティファイ Web利用・技術認定委員会スタンダード6,400円・エキスパート8,000円リモートWebテスト
Photoshopクリエイター能力認定試験サーティファイスタンダード8,100円・エキスパート9,100円リモートWebテスト(在宅)・認定会場
アドビ認定プロフェッショナル(Photoshop)オデッセイコミュニケーションズ(日本での運営)12,980円(学割9,680円)試験会場で受験
ウェブ解析士ウェブ解析士協会(WACA)22,000円(テキスト4,400円+試験17,600円)オンライン
HTML5プロフェッショナル認定試験LPI-Japan16,500円CBT(コンピュータベーストテスト)

1、ウェブデザイン技能検定(国家検定)

このなかで唯一の国家検定です。厚生労働省から職業能力開発促進法第47条第1項にもとづく指定試験機関の指定を受けて、特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会が実施しています。等級は1級・2級・3級の3つ。

未経験の方が押さえておきたいのは、上の級には受検資格があるという点です。ここを書いていない紹介記事が多いので、公式の要件をそのまま並べます。

  • 2級…2年以上の実務経験、大学卒業者、短大・高専・職業高校の卒業者、3級合格者などのいずれか(学歴で受ける場合は、卒業した学科に協会が認めたウェブの作成・運営に関する科目が含まれている必要があります)
  • 1級(学科)…7年以上の実務経験、大学卒業後3年以上の実務経験、2級合格後2年以上の実務経験などのいずれか(学歴・訓練修了で受ける場合は2級と同じ科目の条件が付きます)

3級の受検資格は「ウェブの作成や運営に関する業務に従事している者及び従事しようとしている者」で、実務経験の年数は問われません。これから仕事にしようとしている段階の方も対象に入ります。つまり、未経験の方が今すぐ申し込めるのは実質3級だけ、ということです。

ウェブデザイン技能検定の3級は実務経験の年数を問わず、2級・1級には実務経験や学歴など所定の受検要件がある

3級の受検手数料は学科6,000円・実技9,000円。年度の4月1日時点で23歳未満の方だけ、実技が4,500円(在職者)または6,800円(在職者以外)になります。

2、Webクリエイター能力認定試験(HTML・CSSの基礎を形にする)

サーティファイ Web利用・技術認定委員会が主催する、HTML・CSSのコーディング寄りの試験です。スタンダードとエキスパートの2種類があり、受験料は6,400円と8,000円(いずれも2026年4月からの価格。2026年3月までは6,100円・7,700円でした)。

リモートWebテストなので自宅から受けられます。試験時間はスタンダードが60分、エキスパートが110分。合格基準は、スタンダードが実技問題の得点率65%以上、エキスパートは知識問題と実技問題の合計で65%以上と公開されています。

HTMLとCSSを自分で書けるようになりたい方には、勉強の範囲がはっきりしていて使いやすい試験ですね。

3、Photoshopクリエイター能力認定試験

同じサーティファイが実施しているPhotoshopの試験です。受験料はスタンダードが8,100円、エキスパートが9,100円。受け方は、リモートWebテストによる在宅受験と認定会場での随時試験の2通りです。

ぬるま湯デザイン塾で扱うツールがPhotoshopとCanvaなので、塾で練習した操作がそのまま試験範囲と重なります。すでにPhotoshopを触っている方なら、新しく覚え直す部分は少なくなります。

4、アドビ認定プロフェッショナル(Photoshop科目)

アドビが認定するエントリーレベルの認定資格で、日本ではオデッセイコミュニケーションズが運営しています。名前にアドビが入る分、書類での通りはよさそうに見えますよね。

Photoshop科目の受験料は12,980円(税込)。学割価格は9,680円です。
同じPhotoshopを扱うPhotoshopクリエイター能力認定試験より高い設定なので、申し込む前に試験会場と日程を確認してください。

5、ウェブ解析士(デザインの先の「成果」を見る)

一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)の資格です。オンラインで60分60問の4択、終了直後に合否が出ます。

費用は、公式テキスト4,400円と試験費用(認定費用込み)17,600円で22,000円。認定講座を受ける場合は講座費用11,000円が加わり、合計33,000円になります。

気をつけたいのは、取って終わりの資格ではないところ。維持には年会費の支払い(初年度は免除)と、毎年12月25日までのフォローアップテスト合格が必要です。テストの受験料は無料で、合格するまで何度でも受けられます。

ウェブ解析士は取得時のテキストと試験に加え、維持には年会費の支払い(初年度免除)と毎年のフォローアップテスト合格が必要

デザインが売上や申し込みにつながったかを数字で見る内容なので、「デザインは目的達成の手段」という考え方といちばん相性のいい資格です。作ったあとに何が起きたかを追える人は、制作会社でも重宝されます。

6、HTML5プロフェッショナル認定試験(コーディングを仕事にするなら)

LPI-Japanの試験で、受験料はレベル1・レベル2ともに16,500円。CBT(コンピュータベーストテスト)方式で、認定の有効期間は5年間です。レベル2の認定を受けるには、レベル1の認定を持っていることが条件になります。

内容はエンジニア寄りで、金額もウェブ解析士に次いで高い水準です。未経験の方が最初に狙う試験ではなく、コーディングを仕事の柱にすると決めてから検討する位置づけになります。

資格より先にやるべき3ステップ|未経験の最短ルート

塾長 尾上

年齢よりも、完成品があるかどうかで見られるよ。

資格を調べている方に、私がいつもお伝えしている順番です。

バナー1枚を完成させ、作品を3点そろえ、続けられるか判断して必要なら資格を足す流れ
  1. PhotoshopかCanvaで、バナーを1枚仕上げる
  2. 実際の募集に提案して作品を3点そろえる
  3. 続けられるかを見極めてから、必要なら資格を足す

ステップ1 バナーを1枚、完成させる

未完成のまま止めないことだけを条件にします。上手でなくてかまいません。1枚仕上げると、自分が何でつまずくのかが分かります。配色で止まるのか、文字の大きさで悩むのか、そこが見えてから勉強の中身を決めたほうが早いです。

ステップ2 実際の募集に提案して、作品を3点そろえる

架空の案件で作っても構いませんが、私がすすめているのは、クラウドソーシングなどに出ている実際の募集に提案して作る方法です。採用されればそのまま実績になりますし、選ばれなくても、社名やロゴを差し替えれば作品として使えます。

実際の依頼には「誰に、何を、いくらで売りたいか」という条件がついています。その条件に沿って作ったものは、面接でも提案でも「何が作れるか」ではなく「どんな悩みをどう解決できるか」を見せられます。ここが、自分で条件を決めた作品との一番の差です。

仮に3点そろえるときは、種類より「目的が違うもの」を優先してください。

制作物3つを揃えるときの例
  1. 新しいお客さんを集めるバナー
  2. 来店したことのある人に再来店を促すバナー
  3. 申し込みを増やすLPの一部

目的が違えば、見せ方の引き出しが3つあると伝わります。

ステップ3 続けられるかを見極めてから、必要なら資格を足す

ここまでやると、自分がこの仕事を続けられそうかが体感で分かります。そのうえで「勉強の範囲を決めたい」と思ったら、ウェブデザイン技能検定3級から入る。この順番なら、資格が肩書きとして機能します。

まとめ

Webデザイナーに必須の資格はありません。業務独占資格が存在せず、判断材料になるのはポートフォリオ、目的を形にする力、やり取りの安心感の3つでした。

資格が効くのは、勉強の順番が決められずに止まっている方です。試験範囲と試験日を借りて、手を動かす理由にする使い方ですね。

申し込みの前に、バナー1枚を仕上げてみてください。
それでも「勉強の範囲を決めたい」と思ったときが、資格を取るタイミングです。

まずは1枚から。手を動かした分だけ、選べる道が増えていきます。

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参考にした情報源

※費用・日程は2026年9月時点で各主催団体の公式サイトに掲載されている内容です。変更されることがあるため、申し込み前に公式サイトでご確認ください。

塾長 尾上

次のブログでもまたお会いしましょう!

メモりす

バイバイ!またね!

この記事を書いた人

1986年生まれ。茨城出身。7歳の時に父親の会社が倒産し、借金地獄のホームレスとなる。
その後、祖父母に引き取られ12歳の時にWindowsパソコンをイチから組み立て、WEBサイト制作を独学で始める。
16歳から印刷業界を経験し、その後WEB業界に転身。WEBマーケティングを実践で学び、反応率にフォーカスした売上重視のデザインを得意とする。
2020年にデザイン塾を創業し、世界23ヵ国、延べ64,000人にデザインセミナーや講座を開催。
2022年には熊本県熊本市と立地協定を締結し、地方創成プロジェクト開始。
2023年からは法務省の委託事業として、全国少年院の職業訓練として民間初となるWEB制作講座を開始し、子供たちの社会復帰支援にも尽力している。

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