Photoshopで画像の色を変える方法|色の置き換えとカラーオーバーレイの使い分け

色の置き換えとカラーオーバーレイの使い分け
塾長 尾上

こんにちは!ぬるま湯デザイン塾の尾上です。

メモりす

こんにちは!Webデザイナーのメモりすです。

「色の置き換え」を使ってみたのに、色がまったく変わらない…
調べるたびに違うやり方が出てきて、どれが正解なのか分からない…

Photoshopで色を変える方法は、ひとつではありません。バナーの色違いを仮に5パターン作るときと、写真の一部だけ色を変えるときでは、選ぶ機能が変わります。

どの方法を選ぶかの判断基準を持っていると手が止まらなくなり、実務でもスムーズに対応できます。この記事では、色を変える4つの方法と、実務でどれを選ぶかの基準をまとめました。

  • Photoshopで色を変える4つの方法と、それぞれの向き不向き
  • どれを使うかを決める3つの判断軸
  • 「色の置き換え」の手順と、色が変わらないときの原因
  • バナーの色違いを作るときの進め方
目次

Photoshopで色を変える方法は主に4つ

Photoshopで色を変えるとき、実務でよく使うのは次の4つです。

Photoshopで色を変える4つの方法

1、色の置き換え(「イメージ」>「色調補正」>「色の置き換え」)
画像の中の特定の色を指定して入れ替えます

2、色相・彩度(「イメージ」>「色調補正」>「色相・彩度」)
今の色味を保ったまま、色を振ります

3、べた塗りレイヤー+クリッピングマスク
単色のレイヤーを上に重ね、下のレイヤーにだけ適応させます

4、カラーオーバーレイ(「レイヤー」>「レイヤースタイル」>「カラーオーバーレイ」)
レイヤー全体に1色を重ねます

色の変え方向いている場面効く範囲あとから直せるか元の質感が残るか
色の置き換え写真の一部の色だけ入れ替える指定した色に近い部分直せない(画像に反映される)残る
色相・彩度色味を近い系統に振る画像全体(選択範囲を作れば一部)調整レイヤーにすれば直せる残る
べた塗り+クリッピングマスク塗る範囲を後から調整したいすぐ下のレイヤー直せる描画モード次第
カラーオーバーレイアイコンや文字をまとめて1色にそのレイヤー全体直せるそのままだと消える

迷ったらこの3つで選ぶ|色の変え方を決める判断軸

メモりす

4つ覚えても、結局どれを使えばいいのか分からなくなりそう…

塾長 尾上

順番に3つだけ確認すればOKだよ!

色を変える方法は、あとから直せる形にするか、効かせる範囲、元の質感を残すかの順に判断する

軸1、あとから直せる形にするか?

いちばん最初に考えたい基準です。修正依頼が前提の仕事なら、画像そのものに焼き付ける方法を選ばない。これだけで選択肢が半分に減ります。

「色の置き換え」はレイヤーの画像に直接反映されるので、あとから色だけ変え直すことができません。一方、べた塗りレイヤーとカラーオーバーレイは色の情報が別の場所にあるので、値を書き換えるだけで済みます。

軸2、適応させる範囲はどこまでか?

画像の一部の色だけを変えたいのか、レイヤー全体を塗りたいのかで分かれます。

写真の中の赤い車だけを青にしたいなら「色の置き換え」や「色域指定」、アイコン素材を丸ごと白にしたいならカラーオーバーレイ、範囲を自分で調整したいならべた塗り+クリッピングマスクです。

軸3、元の質感を残すか?

影・グラデーション・布の陰影を残したいのか、ベタで塗り潰していいのか。

カラーオーバーレイは、そのまま使うとレイヤーを1色で覆うので陰影が消えます。質感を残したいなら描画モードを「乗算」にするか、べた塗りレイヤー側で調整します。

直せる形にするか → どこまで効かせるか → 質感を残すか。この3つを順に決めれば、使う機能はひとつに絞られます。

「色の置き換え」の使い方と、色が変わらないときの原因

色の置き換えの手順

1、色を変えたいレイヤーを選択します

2、メニューバーの「イメージ」>「色調補正」>「色の置き換え」を開きます

3、スポイトで、変えたい色をクリックします。「+」のスポイトで対象を追加でき、「-」で対象から外せます。「許容量」のスライダーで、選ぶ色の幅を調整します

4、「結果」を見ながら置き換え後の色を決めます。カラーピッカーからでも、色相・彩度・明度のスライダーからでも指定できます。「プレビュー」で確認して「OK」を押します

作業に入る前に、Ctrl+J(Windows)/Command+J(Mac)でレイヤーを複製しておくと安心です。元の状態がひとつ残っていれば、やり直しが効きます。

色が変わらない・グレーになるときの4つの原因

  • 白・黒・グレーを置き換えようとしている
  • レイヤーがスマートオブジェクトになっている
  • 対象のレイヤーが選択されていない
  • カラーモードがグレースケールになっている

いちばん多いのが1つ目です。白・黒・グレーは無彩色といって、振る色味そのものを持っていません。白いパーカーが青くならないのはこれが理由です。この場合は、べた塗り+クリッピングマスクかカラーオーバーレイに切り替えます。

2つ目のスマートオブジェクトは、画像を劣化させずに拡大縮小できる便利な形式ですが、そのままでは「色の置き換え」を適用できません。仕組みはPhotoshopのスマートオブジェクトとは?劣化しない仕組みと使い方をわかりやすく解説で解説しています。

4つ目は、画像のカラーモードがグレースケールになっているケース。「イメージ」>「モード」>「RGBカラー」で戻せば、色を扱えるようになります。

色の置き換えができないときは、無彩色、スマートオブジェクト、対象レイヤーの選択、グレースケールを確認する

カラーオーバーレイ・べた塗り・色相・彩度の使い分けと手順

塾長 尾上

クライアントワークで出番が多いのは、べた塗り+クリッピングマスクだよ。色も範囲も後から直せるからね!

残りの3つは、どれも「色を別の場所に重ねる」考え方です。

レイヤースタイルのカラーオーバーレイ

メニューバーの「レイヤー」>「レイヤースタイル」>「カラーオーバーレイ」を開き、カラー・描画モード・不透明度を設定します。

アイコン素材や文字レイヤーの色をまとめて変えたいとき、ホバー時の色違いを用意したいときに向いています。レイヤースタイルなので、色を何度でも変え直せるのが強みです。

元の色や陰影を無視してレイヤー全体を覆うので、アイコンなどに向いていて、写真には向きません。
質感を残したいときは、描画モードを「乗算」にして下の色を生かします。

べた塗りレイヤー+クリッピングマスク

レイヤーパネル下部の塗りつぶし/調整レイヤーのアイコンから「べた塗り」を選び、色を決めます。そのレイヤー名を右クリックして「クリッピングマスクを作成」を選ぶと、すぐ下のレイヤーにだけ色が乗ります。

べた塗りレイヤーには、はじめからレイヤーマスクが付いているのが便利なところ。マスクを黒で塗れば、その部分だけ色を隠せます。色そのものも、色が乗る範囲も、あとから何度でも調整できる組み合わせです。描画モードを「カラー」にすると、下の画像の明暗を保ったまま色だけ差し替えられます。

べた塗りレイヤーの色をクリッピングで直下のレイヤーに適用し、レイヤーマスクで色が乗る範囲を調整する構造

クリッピングマスクの操作でつまずいたことがある方は、こちらもどうぞ。

色相・彩度

「イメージ」>「色調補正」>「色相・彩度」、またはCtrl+U(Windows)/Command+U(Mac)で開きます。色相・彩度・明度の3つのスライダーを動かして色味を振る機能です。

商品写真の色を近い系統に寄せたい、全体のトーンをそろえたいときに使います。レイヤーパネルから調整レイヤーとして追加しておけば、あとから数値を直せますね。一部だけに効かせたいときは、「選択範囲」>「色域指定」で範囲を作ってから適用します。

バナー制作で色を変えるときの進め方

メモりす

色違いを作るたびに一から作り直してたけど、先に分けておけばよかったんだね!

「同じバナーで色違いを5パターン」「クライアントからボタンの色だけ変えたいと言われた」。実務で色を変える場面は、たいていこの形です。

進め方の型は3つです。

  1. 色を変える可能性があるパーツは、最初からレイヤーを分けておく
  2. 色はレイヤースタイルか調整レイヤーに持たせ、画像に焼き付けない
  3. 色違い展開は、色を持っているレイヤーの値だけ差し替えて書き出す

修正のたびに作り直しが発生する方は、作業が遅いわけではありません。最初の設計で色を固定してしまっているだけです。1枚目を作る時点で「ここは変わるかもしれない」と思ったパーツを分けておけば、2枚目以降は数分で終わります。

バナーの色違いは、パーツのレイヤーを分け、色をレイヤースタイルか調整レイヤーに持たせ、値を差し替えて書き出す
MEMO

デザインは目的を達成するための手段です。色違いを速く出せると、それだけ多くの案をクライアントに見せられます。そこまで含めて設計を考えてみてください。

バナーそのものの作り方から見直したい方は、こちらにまとめています。

まとめ

Photoshopで色を変える方法は4つ。写真の一部を入れ替える「色の置き換え」、色味を振る「色相・彩度」、範囲を後から調整できる「べた塗り+クリッピングマスク」、レイヤーを1色で覆う「カラーオーバーレイ」です。

選ぶときは、あとから直せる形にするか、どこまで効かせるか、元の質感を残すかの3つを順に決めます。「色の置き換え」で色が変わらないときは、白・黒・グレーを指定していないか、スマートオブジェクトやグレースケールになっていないかを確認してください。

機能を4つ覚えることより、選ぶ基準を3つ持つことのほうが仕事を速くします。
迷った時間がそのまま制作時間になっているなら、今日から基準のほうを決めてしまいましょう。

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参考にした情報源

※2026年9月時点で確認した内容です。メニュー名や項目名はPhotoshopの更新で変わることがあります。

塾長 尾上

次のブログでもまたお会いしましょう!

メモりす

バイバイ!またね!

この記事を書いた人

1986年生まれ。茨城出身。7歳の時に父親の会社が倒産し、借金地獄のホームレスとなる。
その後、祖父母に引き取られ12歳の時にWindowsパソコンをイチから組み立て、WEBサイト制作を独学で始める。
16歳から印刷業界を経験し、その後WEB業界に転身。WEBマーケティングを実践で学び、反応率にフォーカスした売上重視のデザインを得意とする。
2020年にデザイン塾を創業し、世界23ヵ国、延べ64,000人にデザインセミナーや講座を開催。
2022年には熊本県熊本市と立地協定を締結し、地方創成プロジェクト開始。
2023年からは法務省の委託事業として、全国少年院の職業訓練として民間初となるWEB制作講座を開始し、子供たちの社会復帰支援にも尽力している。

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